サロンが料金を改定するとき|ホームページと予約の料金表示をどこから直すか
値上げの文例ではなく手順の話。料金表示を直す5か所、改定日をまたぐ予約の扱い、告知の時期を個人サロン向けに整理します。
料金改定で検索すると、出てくるのはほとんどが「お知らせの例文」です。文面は大事ですが、実際につまずくのはそこではありません。お知らせは出したのに、ホームページの料金表が古いまま。あるいは、改定日をまたいで入っていた予約を、新旧どちらの料金で受けるか決めていなかった。
ここでは文例ではなく、どこの料金表示を・いつ・どの順で直すかを個人サロン向けに整理します。
料金は「1か所」にはない
値上げを決めたときに直すべき場所は、思っているより多いです。まず洗い出しから始めます。
| 場所 | 直すもの | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| ホームページ | メニューページの料金表 | トップページの「カット¥◯◯〜」の1行が残る |
| 予約まわり | 予約フォームのメニュー名・金額 | 予約時に見える金額が旧料金のまま |
| ポータルサイト | 掲載中のメニューとクーポン | 契約媒体ごとに更新窓口が違う |
| SNS | プロフィール欄・固定投稿・過去の料金投稿 | 古い投稿が検索から見られ続ける |
| 店内の紙もの | メニュー表・料金ボード・カード | 刷り直しに日数がかかる |
このうち予約フォームの金額とホームページの料金表がずれているのが一番まずい状態です。お客様は予約時に見た金額を覚えていますから、会計で食い違うと、値上げそのものよりも信頼の問題になります。
直す順番
- 予約まわり(これから予約が入る入口なので最優先)
- ホームページの料金表
- ポータル・SNS
- 店内の紙もの(改定日に合わせて差し替え)
1と2は同じ日に済ませます。順番が逆になると、新料金を見て予約した人が古い料金表にたどり着く、という一番避けたい状態が生まれます。料金表そのものの見せ方はメニュー・料金表の載せ方にまとめています。
改定日をまたぐ予約をどうするか
ここを先に決めておかないと、当日その場で判断することになります。考え方は3つです。
| 方針 | 内容 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 予約日基準 | 来店日が改定日以降なら新料金 | 最もシンプル。多くのサロンがこれ |
| 予約した日基準 | 改定前に取った予約は旧料金 | 数か月先まで予約が埋まっている場合 |
| 期間を区切る | 改定日から1か月は旧料金で受ける | 常連中心で、丁寧に移行したい場合 |
どれが正しいということはありません。決めて、お知らせに書いておくことが大事です。書いていないと、お客様ごとに違う答えをすることになり、そちらのほうが不満につながります。
なお、予約した日基準や期間を区切る方式を選ぶ場合は、誰がいつ予約したかが後から分かる状態が必要です。予約履歴が残っていないと、口頭での申告に頼ることになります。
告知の時期
急に変わったと感じさせないことが目的です。個人サロンなら次の3段階で足ります。
| 時期 | 出す内容 |
|---|---|
| 1〜2か月前 | 改定日と、改定後の料金を具体的に |
| 改定の2〜3週間前 | 来店したお客様に口頭でも一言 |
| 改定後1〜2か月 | お知らせをトップに残しておく |
来店周期が2〜3か月のお客様は、告知の時点では店にいません。ホームページとお知らせ欄に文字で残しておかないと、次に来たときに初めて知ることになります。SNSだけで告知すると投稿が流れてしまうのも同じ理由です。お知らせ欄の使い方は休業のお知らせの書き方と考え方が共通します。
お知らせに入れる4項目
文章の巧拙より、必要な情報が揃っているかどうかです。
- 改定日(いつから新料金か)
- 対象メニューと新しい金額(「一部メニュー」で済ませず、具体的に)
- 改定日をまたぐ予約の扱い(前章で決めた方針)
- 理由(一文で足ります)
理由は長く書くほど言い訳めいて見えます。材料費や光熱費など事実を一文で述べ、あとは今後の内容に触れるほうが伝わります。確認できない業界全体の数字を持ち出したり、他店と比べて安いといった書き方は避けてください。
よくある失敗
| 失敗 | どうなるか | 対処 |
|---|---|---|
| お知らせだけ出して料金表を直し忘れる | 予約時と会計で金額が違う | 告知の前に表示を直し終える |
| 「一部メニューを改定」とだけ書く | 問い合わせが増える | 対象と金額を具体的に書く |
| 改定日をまたぐ予約の方針を決めていない | お客様ごとに対応が変わる | お知らせに明記する |
| 値上げと同時に別の変更も告知する | 主旨がぼやける | 時期をずらす(移転も同様) |
| 告知をすぐ下ろす | 来店周期の長い人に届かない | 改定後1〜2か月は残す |
料金を直しやすい状態にしておく
料金改定は一度きりではありません。数年に一度は必ず来ます。そのたびに制作会社へ依頼して待つ状態だと、直すのが面倒だから据え置くという判断になりがちです。自分で直せるかどうかは、日々の更新だけでなく、こうした場面でも効いてきます(自分で更新し続けるコツ)。
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